私はこれまでに何度も、『永遠に勝てるトレード手法はこの世に存在しない。だからテクニカルだけでは絶対に勝ち続けられないので、感覚を重視するべき。そして、その感覚を養うには、ファンダメンタルズが最も有効』と書いてきました。

でも残念ながら、感覚やファンダメンタルズって目に見えない曖昧なものなので、分かりやすくて、検証で真理を導き出せそうな気がするテクニカルに頼る人が、相変わらず多いようです。

ただ、『テクニカルを重視してトレードしてます』と言う人って凄く多いんですが、私はその言葉を目にするたびに、『実はテクニカルよりも感覚を重視してる事に気付いてないんだな』といつも思うんですよね。

だって、『テクニカルを重視してる』と主張するほぼ全ての投資家が、実際には頻繁にテクニカルを無視してトレードしてるんですから。


例えば、エントリーポイントにあと0.1pips足らない局面で、我慢出来なくなって、ルールを破ってエントリーしたとします。

たった0.1pipsであっても、こんな風にテクニカルのサインが出てないのにエントリーしたら、それは、『テクニカルを無視してる』という事になるんです。

物凄く優れた技術を持った、素晴らしい伝統がある会社でも、決定を下す社長がバカだったらあっという間に潰れてしまうし、会社の業績がトップの能力に大きく左右されるのと同様に、意思決定のプロセスでは、『最終判断』が最も重要ですからね。


だから、テクニカル重視と言うなら、最終判断は常にテクニカルで下さないといけないし、どんな状況であってもトレード手法に忠実に従わないといけません。

にもかかわらず、『あと0.1pipsだし、ほとんどサインが出たようなもんだからエントリーしよう』とか、『今日は値動きが激しいから、いつもよりストップを広くするか』といった裁量を日常的に取り入れてる人は、実はテクニカルを無視してトレードしてる事になるんです。

必死に研究してトレード手法を作り上げても、こんな風に最後の最後に感覚で判断を下したら、今まで積み上げてきた全ての過程を、全否定してるのと一緒ですから。


だから、FXトレーダーにとって最も重要なものは、やっぱり『感覚』なんです。

もし永遠に勝てるトレード手法が存在するのであれば、テクニカルを重視すればいいけど、そんなものは絶対にこの世の中に存在しないので、勝ち続けるには感覚に頼る必要がありますから。


ただ誤解して欲しくないんですが、トレードの精度を上げるには、エントリーポイントや損切りの目安は必要なので、テクニカルが不要だと言ってるわけではありません。

でも、テクニカルはあくまでもトレードの補助的なものに過ぎないし、感覚に比べれば、取るに足らないチッポケなものなんです。


今回の記事を読んで、『俺、実はテクニカルじゃなくて、感覚を重視してトレードしてたんだ』とハッとした人って多いのではないのでしょうか?

私は常識に捉われる事がないし、むしろ常識を破壊する事にプライオリティを置いて常に物事を考えるんですが、こんな考え方をする人って少ないので、『テクニカルに多大な時間を費やしてる→だからテクニカル重視』というロジックになりがちですからね。


でも、歴史が証明してる通り、パラダイムシフトを起こす人って必ず常識を覆してるので、言葉の表面的な意味ではなくて、物事の本質を徹底的に突き詰めて考えないといけません。

そうする事によって、『本当に大事なもの』が見えてくるし、今回のテーマであるテクニカルに限らず、これまでの間違った考え方に気付けるはずですから。


天才的な感覚を生まれながらに持ち合わせた人であれば、一瞬の閃きだけで継続して利益を出すのも可能かもしれないけど、でも天才というのは、滅多にいないから天才なんだし、我々凡人が天才と同じ事をしても、いつまで経っても勝ち続けるFXトレーダーにはなれません。

だから、凡人が天才とやり合うには、好むと好まざるとに拘わらず、ファンダメンタルズで感覚を磨くしかないんです。


もちろん、ファンダメンタルズをどれだけ勉強しても、パフォーマンスが飛躍的に向上するわけではないし、例えば私みたいな、月100pips程度しか獲れないFXトレーダーだと、1ヶ月で10~20pipsぐらい収支が改善するだけかもしれません。

でも、1年間トータルで考えると、この違いは決して小さくないし、それに、事前にシナリオや戦略を作っておく事は、『感情的なトレードへの抑止力』にもなるので、長い目で見ればパフォーマンスに凄く貢献してくれますから。


私だって未だに試行錯誤してるし、ファンダメンタルズ分析は簡単なものではないんですが、でも為替や金融だけではなくて、地球や人類の進化の歴史に至るまで徹底的に考え抜けば、いつか必ず、『大きなうねり』みたいなものが見えるようになります。

そしてこの、『うねりが見える能力』は1度身に付けると、自転車や水泳と同じように一生離れないし、FXだけではなくて株の長期投資にも役立つので、投資家であるならば、ファンダメンタルズをしっかり勉強するべきです。

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No title

しがないさんこんにちは。
記事楽しく読ませていただきました。
全く同意です。
感覚は大事ですね。
少しちがうかもしれませんが
私も自分のブログで感覚に着いて何度か書いてるんです。
キチンと自己管理をして繰り返しトレードをして予習復習を繰り返す事によって見えないものが見えてくる。キチンと繰り返す事によって階段の様に成長できる、
自転車に初めて乗った時のように最初は全然乗れなかったのが気が付いたら当たり前に考えもしないで乗れるようになる。
トレードも同じ様にテクニカルの騙しサインを見抜け用になる確率はあがります。
同じラインクロスでも形が悪かったり角度が浅かったり急な角度だったり色々です。どこが有効か?経験を積んで感覚を身に付け見抜けるようにならないと勝ちぬけません。
なんて色々なたとえ話を書いた事があります。

でもね、じゃぁ、その手法を教えて下さい、なんてコメントは沢山来るんですが。
記録の付け方や資金管理、感覚の鍛え方について質問してくる人は1人もいません。
伝えようとしても、伝え方が悪いのか、
理解する気がないのか分かりませんが、そんな人は多いですよ。

No title

なるほど
自分はスキャなんで
1日で500回以上もエントリーしていると
おのずと損切りの感覚もいやとなく身につきますね
ここは大きなリバでバクエキが来るとかんじると
平気で50枚連射するし・・・
ダメだと思ったらすぐペッ!とポジション捨てるし・・直感・・。すべて感覚。。。
大抵スキャで月100万行く人は
実際割に合わないトレードをやっているものです。
100枚で2000円ほどしか利確しなかったりと、そんなことトレード中80%以上占めます・・・。
だから一日5万前後の収支があったとしても
費やした枚数は相当かなりのものです・・・。
手数料のスプレット分で利益の60%をしめるのではないでしょうか・・・。



No title

こんにちは。
黙っていようかと思っていましたが、ちょっとだけ書かせていただきます。
しがないさんもシステムマンさんも、相場に対する姿勢は同じだと思います。
ただ「テクニカル分析」の定義が異なっていることが、
そもそもの齟齬の原因に見えます。

たとえば、記事の中にある例ですが、
「0.1pips足りずサインが出なかったとしても、テクニカル分析を基板に裁量を行った」ということです。
つまり、裁量判断の基板にテクニカル分析がある場合でも、しがないさんはそれをテクニカル無視だと判断し、
システムマンさんは(おそらく)テクニカル重視のトレードだと判断するのでしょう。
私もテクニカル無視だとは思いません。

お互いの定義が違えば、いくら話しても噛み合いませんね。


IPアドレスについては、プロキシを使えば偽造できますが、おおさわさんのアドレスはプロキシではないので別人だと思います。

あんまり参考にならないでしょうが
自分はエントリーではテクニカルは
使いません。

テクニカルは結果論なので。

しかし出口では意識はします。


以前、自分はテクニカルオタクでした。
あるきっかけで
もっと当たり前の本質な部分に気づいてから勝ちにまわれました。

人間が動かす物だからですね相場は。

かなりまわり道しましたが(笑)

今、専業になって暇なのでしがないさんの影響からファンダの重要性に気づき勉強させて頂いてます。

大きな武器なので。

やはり難しいですが…
やはりファンダは仰る様に重要でした。

お陰様で根拠無いバイアスがかなり軽減しました。

あと一日!相場に集中しましょう!

Re: No title

やっぱり感覚って大事ですよね。
これがないと、絶対に勝ち続けるFXトレーダーにはなれませんから。
やはりお父さんも、結果が出るようになるまでに、相当な努力をしてらっしゃるんですね。

確かに、そういう人って多いですよね。
おそらく、『永遠に勝てるトレード手法が存在する』と考えてるので、『感覚とか資金管理とかはいいから、トレード手法だけ教えてくれ』という感じなんだと思います。
相場の世界には、自称カリスマトレーダーがたくさんいるので、まだキャリアの浅い人が騙されるのは仕方のない事かもしれませんね。

Re: No title

1日500回以上とは凄いですね。
かなり慎重な性格をしてる私にとっては、想像できない世界です。

確かに、スプレッド代がとんでもない事になってそうですね。

Re: No title

そうですね。
だから、私は議論したくないんですが、残念ながら、こんな簡単な事が分からない人がいるんです。

Re: タイトルなし

なるほど。
エントリーの時ではなくて、出口の時にテクニカルを使うとは、なかなかユニークなテクニカルの利用法ですね。

実は、私も昔はテクニカルオタクだったんです(笑)
なので、数字が大好物だったから検証ばかりしてたし、感覚やファンダメンタルズの重要性に気付くのに、私も随分時間がかかりました。

私のブログが役に立ったと言って頂けると凄く嬉しいです。
はい。お互い頑張りましょう!

No title

そうですね、とても簡単な事です。
私は水平線を使ったテクニカル分析をメインにしていますが、
例にあるように、ちょっとラインまで届かない、或いは、突っ込みすぎている、ということがよくあります。
一昨日もドル円を105.30でロングしましたが、根拠となっているのは昨年高値の105.43のラインです。
最終的にロングすると決定したのは感覚によるものですが、根拠となるテクニカル分析が無ければ、100pips近い利幅を得ることはできなかったでしょう。
感覚だけであの下落に買い向かうのは至難の業だと思います。

「最終的な判断が感覚にあるなら、テクニカル無視」
「トレードの基盤にテクニカル分析があるから、テクニカル重視」

どちらも同じで、どちらも間違えではありません。
ただひとつだけ言えることは、どちらかが欠けてしまっては、長く相場に生きることは難しいでしょう。

ファンダ分析も同じですが、いろいろなファンダトレーダーが居ます。
一般的なファンダトレーダーの像といえば、私は松崎美子さんを思い浮かべます。
ファンダ要素を背景に週足を使い、一撃数百pips狙います。
また小林芳彦さんの話では、銀行のディーラーはチャートを見ないそうです。
中にはファンダを背景に一日数百回、チャートを見ずにトレードする人もいるようです。
彼自身は「短期トレードにファンダは関係ない」と言っておりましたが。
私の知り合いに、株式専門ですが、ファンドマネージャーの方がいまして、彼もチャートは見ないそうです。
投資対象の価値が正しく評価できていれば、チャートなんか見る必要なし、と豪語しています。
彼は先月初めごろから、10月は荒れそうだと言っていたので、なにかそういう背景を嗅ぎとっていたのかもしれません。
佐野祐さんは「ローソク足は情報量が多すぎるテクニカルだから、表示しないほうが良いという欧米のトレーダーもいる」と話していました。

いろいろな人がいるもんですね。
しがないさんに一番近い人と言えば、おそらく石原順さんでしょうか。
彼はファンダメンタルズを背景にテクニカルのサインによる売買を行っています。
ただ、彼も大相場の一撃数百pipsのトレードをメインに狙っています。

ファンダトレーダーは一般的に受給の変化を背景にした大物一本釣り狙いですので、
システムマンさんがしがないさんの手法に違和感を覚えたのかもしれません。
そこで喧嘩をふっかけたのはシステムマンさんの落ち度ですが、
この記事にあるような
>テクニカル重視と言いながら、実際にはテクニカルでトレードしていない
という理屈は、あくまでしがないさんの内の考えであり、真理と見誤ってはいけない、ということを覚えておいてください。

しがないさんがどのような像を目指しているのかはわかりませんが、
同じ相場に生きる仲間として、末永く応援させてください。

長々と失礼いたしました。
お互い長らく相場に生き残れるよう、頑張りましょう。

Re: No title

memoさん、私は基本的に、『読者の方に二者択一を迫る記事』を書くことを心がけてます。
それぐらい極端な内容じゃないと心に響かないですから。
なので、これからも出来るだけ突き抜けるつもりです。

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