私はこれまでに、政治や流動性といった側面から、為替相場のリスクについて何度も熱く語ってきたんですが、ただ残念ながら、『なるほど。FXは危険な金融商品なんだな』という風に私の記事に説得力を感じても、実際にリスクへの対策を強化した人は、ごく少数だと思います。

でも、スイス中銀の、『1.2防衛ライン撤廃宣言』によって、ユーロスイスが20分で4000pipsも大暴落したスイスフランショックを目の当たりにして以降、リスクへの意識、とりわけ『通貨が抱えるリスク』への意識が高まったはずです。

ただその一方で、出来ればこんな事は言いたくないけど、『経験から学ばない投資家』って凄く多いし、おそらく殆どの人が、すでに以前みたいな緩いトレードに戻ってると思うんですよね。

だから、もう一度リスクへの意識を高めてもらうために、今回は私が考える、『通貨の安全度』をランキング形式で発表して、注意を喚起する事にしました。


第1位 ドル

1位は文句なしに、ドルです。

リーマンショックと中国の台頭によって、『米国が地球唯一の超大国』だった時代は終わったものの、今でも基軸通貨の地位は揺るぎないし、ドルの外為市場におけるシェアは、相変わらず圧倒的ですから。


第2位 ユーロ

私はこのブログで、ユーロへの楽観的な見通しを何度も語ってるので、『しがないさんの事だから、ユーロを1位にするんじゃないか?』と思った人がいるかもしれませんが(笑)、流動性ではまだドルに太刀打ちできないし、どれだけ贔屓目に見ても、ユーロは2位にせざるを得ません。

ただ、ユーロ崩壊がこれだけ叫ばれてるにも拘わらず、私のユーロに対する信頼は全く揺らいでないし、現在の危機を乗り越えた暁には、相当強力な通貨になるはずなので、『世界は、ドル・ユーロの基軸通貨並立制に突入する』と確信してます。


第3位 円

ドルやユーロに比べれば、世界における存在感は遥かに小さいんですが、でもそうは言っても、円が3番目に安全な通貨なのは間違いないし、それに、この第3位の座を脅かす通貨は当分現れないと思います。


第4位 ポンド・スイスフラン・豪ドル・カナダドル

流動性で考えれば、ポンドが単独4位になって然るべきなんですが、でも、英国はいずれユーロを導入するから、ポンドはそう遠くない内に消滅する通貨だし、しかも英国では、『EU脱退』というバカげた主張をする、英国独立党が支持を集めてる事が示すように、共産主義的な考え方が台頭してきてるんですよね。

だから総選挙を5月に控えて、ポンドは政治リスクが高まってきてるし、週末に思わぬ材料が飛び出して、大きく窓を開けるリスクは主要通貨では一番なので、スイスフラン・豪ドル・カナダドルと共に同率4位としました。


豪ドルとカナダドルに関しては、外為ディーラーにとって主要通貨と言えば、一般的にはドル・ユーロ・円・ポンド・スイスフランだし、この両通貨は本来は少し格下なんです。

でも、流動性ではスイスフランと大差ないし(豪ドルに至っては取引高でスイスフランを上回ってる)、それに、この両国には差し迫った政治リスクもないので、ここに持ってきました。


それと、スイスフランがこの順位なのは意外に感じるかもしれませんが、もうペッグは終わったから、異常なリスクを秘めてる状態ではなくなったし、過度に警戒する必要はないと私は考えてるんです。

もちろん、まだしばらくの間は、介入等の噂に振り回されるとは思うんですが、スイス政府も流石に懲りたはずですから。


第8位 NZドル

NZドルが4位グループに入れなかった理由は、『流動性』です。

近年は高金利によって人気が高いので、経済規模の割りには取引高は多いけど、それでも4位グループとは少し差がありますから。

それに、『豪州とNZの間で、地球で2番目の単一通貨が誕生する』と私は考えてるので、欧州為替相場メカニズムのような議論が今後本格的になる可能性があるし、豪州よりも経済が小さい、NZドルの方がリスクが高いですからね。

もちろん、実現するのは当分先の話だけど、『皆さんの目の黒い内に、オセアニア単一通貨は誕生する』と断言しておきます(笑)


ランク外 南アランド・トルコリラ・その他新興国通貨

新興国は民主主義・資本主義が未熟なので、共産主義的手法を突然採用する可能性が常に存在するし、『スイスフランみたいな事がいつでも起こり得る、とんでもないリスクを秘めた通貨』と認識しておかなければいけません。

ただ、スイスがペッグをした時は、『こんな共産主義的なやり方は市場には絶対通用しない!いつか必ず痛い目に遭う!』と少し頭に来たんですが、でも新興国の場合は、『経済を守るためにある程度は仕方ないかな』と考えてます。


といった感じで順位を付けてみたんですが、これは私の主観によるものだし、それに、あくまでも現時点でのランキングなので、スイスのように状況が一変する事もあります。

だから、勝ち続けるFXトレーダーになるには、経済や為替だけではなくて、政治のファンダメンタルズも徹底的に勉強して、『リスクを事前に察知する鋭い感覚』を身に付ける必要があるし、地道な努力を怠ってはいけません。

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ユーロドルについてしがないさんは今年中に1.3になるという考えは変わりませんか?

Re: タイトルなし

1.3は、物理的には難しくなったと言わざるを得ないと思います。
ただ、『米国は利上げ断念に追い込まれて、QE4の議論になる』という考えはまだ変えてません。
もしこのシナリオ通りになれば、1年以内に2000~3000pips戻す可能性は十分あるでしょう。

でも、一番大事なのは、相場に柔軟に対応する事です。
シナリオがどうであれ、先週の水曜日に1.1098を割って以降、私は完全に売り目線に転換しましたし、ショート戦略しか採用してませんから。
(なかなかレジスンタス①に達してくれないので、全然エントリー出来てないんですが)

それと、私は1年以内に1.3とは言いましたけど、今年中とは言ってません。
この1.5ヶ月の差は私にとっては結構大きいので、一応訂正させて頂きます(笑)

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