ポール・クルーグマンという、ノーベル経済学賞を受賞した経済学者が、アベノミクスを絶賛してるらしいですね。

このクルーグマンという人は、『もっと円安になる』と主張してるわけではなくて、あくまでもアベノミクスが正しいって言ってるだけなんですが、でも、『こういう影響力のある人が絶賛する経済政策なんだから、方向性は正しいはずだ』と安易に結びつけてしまう人が多いのではないでしょうか?

だからこのニュースを聞いて、『という事は、円安相場はまだまだ続くに違いない。こうなったら資金を追加して、もっと大きなロットで勝負するぞ!』という風に考えてしまって、過剰にリスクを取る人が増える事を私は危惧しています。

こういった強欲な考え方をすると、間違いなくFXの神様の怒りを買うし(笑)、例え短期的には上手くいったとしても、いつか必ず痛い目に遭いますから。


それに、そもそもノーベル経済学賞なんてものは、マーケットの前では全くの無力なんです。

実際に、ノーベル経済学賞を受賞した経済学者を2人も擁したLTCMというヘッジファンドが、『こんなに凄い人が運用するファンドなんだから、絶対儲かるに違いない』といった感じで投資家から評価されて莫大な資金が集まったけど、結局大きな損失を出して破綻しましたから。

この2人の学者は、『永遠に勝てるトレード手法はこの世の存在しない』という相場の世界の基本中の基本を理解してなかったので、金融工学、すなわちテクニカルで、不変の真理を突き止められると考えてたんですよね。


そして初めの4年間は、そのトレード手法がバッチリはまって死ぬほど儲かったんですが、ところがロシア財政危機によって、それまで上手くいってた仕組みが崩壊したので、あっけなく退場してしまいました。

LTCMは、『アジア通貨危機はすぐに収束するし、金融工学的には、ロシアが債務不履行に陥る確率は100万年に3回だけ』と計算してたので、そんな天文学的な確率の危機がやってくるはずがないと決め付けてたから、引き返せないぐらい資金を突っ込んでたし、なす術がなかったんです。


このLTCMの破たんは、偉そうにあーだこーだ言う学者や評論家って多いけど、『実際に事を成すのは、適当にコメントするのとは比べものにならないくらい難しい』という事を証明した良い例だし、この人達はノーベル経済学賞を受賞しておきながら、経済や金融について結局何も分かってなかったんです。

というか、経済は生き物だから、数学とは違って不変の真理なんかあるはずがないので、『ノーベル経済学賞』なんてものが存在する事自体、本来はおかしいんですよね。

相場の世界を知り尽くしたFXトレーダーなら、私の意見に同意してくれる筈だし、『そのとおり!テクニカルなんて所詮トレードの補助的なものに過ぎない!検証ばっかしてる暇があったら、もっと感覚を磨け!』と同意してくれるのではないでしょうか?(笑)


私もまだキャリアが浅かった頃は、『暴落が近い』みたいな記事を目にするたびに激しく動揺してたので、『アナリストや元外為ディーラー』といった肩書きのある人に影響されてしまう気持ちは凄くよく分かるし、それに、誰かの意見を参考にして投資する事を否定してるわけではありません。

でも、参考にするのと、真似をするのは似て非なるものだし、自分の相場観を持ってない人は、勝ち続けるFXトレーダーには絶対になれないんです。

自分で描いたシナリオじゃないと自信を持って踏み込めないし、少し逆に動いただけで動揺してしまって、結局、『ストップを外す』とか、『ナンピンで持ちこたえる』といった、その場凌ぎの行動に走るハメになりますから。


だから、FXで利益を出し続けるには、常にプランB、プランCを用意しておいて、予想外の事が起こっても柔軟な対応が出来るように、頭を柔らかくしておかなければいけません。

日本人は肩書きに弱いとよく言われるし、影響を受けやすい国民なのかもしれませんが、誰かの真似事ではなくて、自分の頭で考えて投資判断を下す習慣を、是非身に付けて下さい。

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